T90chiにUbuntuを導入する

最近、VPNでのリモート環境を整えようとしています。

このことに関してはネタが何も無ければ、アドベントカレンダーのとき(12/16)に書くと思います。ネタが出来れば、流れますw

で、リモート環境があるならばネットに繋がってRDPが使えればいいので軽いマシンが欲しくなりました。

今使ってるVAIO Pro 13も十分に軽いのですし、こいつに関しては特にスペックに問題が無いのでリモート環境で作業する必要がありません。ですが、13.3インチって気軽に持ち出すにはちと辛いんですよね。

となるとiPadが便利なのですが、こいつはこいつでマウスが使えないというとても辛い仕様があります。一応専用のマウスもあるのですが、なんかちょっと違う…
あと、キーボード使うなら一緒に持ち運ぶ必要があるのでなんだかなーと(キーボード付きケースはあんまり

ということで新しいマシンを買いました。ASUS TransBook T90chiです。ヤフオクで15kぐらいで手に入れました。

まあ、今までの前置きはただ単に新しいマシンを買うための口実に過ぎない感じもしますねw

本当はVAIO type Pが欲しかったのですが、いまさら初代Atomと1.8インチ HDDを使いたくないので避けました。SSDモデルは中古でもちょっとお高い…

で、来たモデルはちょっと古くてWindows 8.1が入ってました。まあ、ここから戦いの始まりです。

Windows Updateが出来ない

リカバリされてすぐの状態だったのでWindows Updateを当てることを最優先にしました。

ですが、5時間経っても確認中から進みません。おかしいです。昔使ってたRAM1GBぐらいの中華タブレットですら確認にこんなに時間がかかったことはありません。

ということで調べます。その結果、怪しげな物を見つけました。

はい、BIOSのアップデート情報にSupport Microsoft windows updateとか書いてあります。どう考えても怪しいです。

BIOSのせいでWindows Updateが進まないってどういうことなんですかね。とりあえず、こいつを入れてみることにしました。

あっさり進みました。前の所有者はWindows Updateをしなかったんですかね????

Windows 10が入らない

で、まあWindows 8.1を使っていたのですが、ストアアプリが軒並み死んでます。というかストアがスカスカです。

ストアアプリを入れたい理由にTwitterクライアントが欲しいというのがあったのですが、ほとんどありません。ブラウザで調べてもWindows 10を要求されるものばかりです。

ということでWindows 10に上げてみます。ライセンスはまあ多分大丈夫かなーって感じで

いつもならクリーンインストールをするのですが、今回はドライバーとかをそのままでアップデートしたかったのでアップグレードする形にしました。

はい、無理でした。何回やっても途中でコケます。ドライバー関係かな?ってことでアップグレード時にエラーの出てたIntel HD Graphicsのドライバーを更新しようとしたのですが、なぜかインストーラーが「対応していない」って言って蹴られます。意味が分かりません。

ちなみにWindows UpdateとかWindows 10の導入とかをいろいろやってたらHIDキーボードドライバーがバグりました。Bluetooth接続のキーボードドックもUSB接続のキーボードも認識しなくなりました。もうダメです。

Ubuntuを入れる

さて、やっと本題です。もうこのマシンをガンガン使う気は無くなったのでお遊び道具として使います。Windowsは疲れるのでUbuntuを入れることにしました。

ですが、これも一筋縄では行きません。

名機クラムシェル型タブレット ASUS TransBook T90 Chi Ubuntu18.04 アップグレード その2
次はT90ChiをUbuntu18.04にアップグレードしました。 結論は、バグは直らず相変わらず です。 まあこいつは気長に相手するしか。 ●T90Chi 前回のブログ…

WindowsタブレットにLinuxを入れる界隈では有名なKapperさんもだいぶ苦労されているみたいです。というか買う前に色々調べたので苦労することは分かっていました。分かってても好奇心に勝てません、やります!

で、結果としていうとわりかし使えるようになりました。てか、Kapperさんが検証した結果より相当使えます。

必要なもの

  • T90chi本体(当たり前
  • microUSBオス – USB-Aメス変換ケーブル
  • 2GB以上のUSBメモリ
  • USBキーボード
  • USBマウス
  • USBハブ(出来ればセルフパワー形式で

起動時からタッチパネルが一応使えるのでキーボードとマウスが無くても出来るとは思いますが、多分くっそしんどいのでやめておきましょう。

ハブは一応セルフパワーのものにしておきます。どれもあまり消費電力を食わないものですが、インストール中に不安定になると怖いので…

まあ、こんな感じの環境になります。

わかってる問題点

先に問題点を上げておきます。

  • 画面の回転がおかしい
  • キーボードドックは使えない
  • タッチパネルがたまに死ぬ
  • ログアウトが出来ない

どれも関係するところで詳細に説明します。逆にここに上がってないWifi・Bluetooth・サウンドは問題なく動きます。すごいですね!

インストール前の下準備

とりあえず、入れていくための準備をしていきます。今回使用したのはUbuntu 18.04.1です。

まず、USBメモリにインストールISOを焼きます。まあ、好きなソフトで焼けばいいです。僕はいつもRufusを使っています。

次に出来たUSBメモリを開いて、EFI/BOOTの中にbootia32.efiを入れます。

jfwells/linux-asus-t100ta
Getting Linux (Esp. Ubuntu) up and running well on the Asus Transformer T100 – jfwells/linux-asus-t100ta

ここのリポジトリにある boot/bootia32.efi を使いましょう。T90chiは32bit UEFIとかいう昔のWindowsタブレットだとよく使われていたクソが入っているので必要になります。てか、これのせいで64bit版Windows 10が入らなくてWSLが使えないんだよな…

これでインストールUSBメモリは完成です。

インストーラー起動

では、実際にT90chiで作業をしていきます。まずはUSB関係を全て繋ぎましょう。このときにバッテリ残量は少なくとも80%は欲しいかな…

電源オフの状態でDeleteを連打しながら起動するとUEFIが起動します。そこからBootでSecure BootをDisableにします。まあ、Windows以外を入れるなら必須と言える作業です。

その後、Boot Optionの#1をUSBメモリにしておきます。後はSave&Exitで終了です。

すると普通にGrubが起動するので放置しておきましょう。Try~の方でEnterキー押しても問題ないです。

その後も何も無かったかのように普通に起動します。ただ、ドックにおいている状態(横向き)でも画面が縦のはずです。

はい、1つ目の問題点です。センサーは動いているので、この状態で適当に画面を回転させると正しい横向きになります。面倒ですね。

ただし、Gnome3というかUbuntuは画面固定が使えるので問題ないです。正しい横向きになった状態で右上のバッテリーが表示されているところを選択するとメニューが出てくるので一番下にある画面回転みたいなアイコンを押すと画面回転が固定されます。なので、固定して作業を行いましょう。

Wifiの設定

次にWifiが使えないのでその設定を行います。

まず、左下の9つの点からアプリケーション一覧を開いて端末を起動します。

次に以下のコマンドを入力していきます。

sudo cp /sys/firmware/efi/efivars/nvram-XXXXXX /lib/firmware/brcm/brcmfmac43340-sdio.txt
sudo modprobe -r brcmfmac
sudo modprobe brcmfmac

XXXのところはTabで補完してください。1つしかないので確実に補完されます。

これでWifiのドライバーが組み込まれました。右上のメニューからWifiに接続出来るので接続しておきます。まあ、ハブに有線LANアダプター繋いでいるなら必要ない作業です。

インストール開始

はい、これで普通にインストーラーを起動してインストールします。特に変更する場所は無いです。僕はいつも最小インストールでサードパーティ製のソフトも全部入れるようしています。

ただ、自動ログインは多分設定しないほうがいいです。認証画面で詰みますw

インストールが完了したら普通に再起動します。USBメモリはもう必要ないので引っこ抜いて大丈夫です。

初回設定

再起動したら、普通にログインをします。するとなんと画面とマウス座標が逆になっています。意味が分からん!

操作がすごく難しいですが、頑張って右上のメニューを選択して、ユーザー名からログアウトを選択します。てか、キーボードショートカットがあるかも知れないのでそれを使ったほうがいいですね。まあ、何にせよとりあえずログアウトします。

その後、もう1度ログインします。すると治ります。画面の回転がまたしてもおかしいので固定作業をします。

次にWifiの設定をインストールと同じ要領でやります。さっきの設定はLive Sessionでのみ有効だったのでインストール後に再度設定する必要があります。ただ、Wifiの接続設定は残っているのでドライバーを導入したら勝手に接続されます。

これでネットに繋がるので、apt update と apt upgrade を行います。まあ、一般的な作業です。

アップデートを行ったので一旦再起動するのですが、最初のマウス座標のズレがムカつくので直します。

あれの原因はWaylandなのでWaylandを使用しない設定にします。

まず、端末で /etc/gdm3/custom.conf を適当なエディタで開きます。次に WaylandEnable=false と書かれたコメントアウトを解除します。その後保存します。

これで画面とマウス座標が一致するようになるので、再起動します。普通に起動したことからも分かる通り、インストール時にネットに繋いだので自動的に32bit UEFI向けのGrub2が自動で入ってます。あと、特にブートオプションを変更しなくても普通に再起動します。

デバイスの設定

さて、再起動したら画面の向きを正しく固定して作業を再開します。

次にサウンドの設定をします。やらないといけないのがHDMI出力の無効化とモジュールのインストールです。

まず、HDMI出力を無効化します。

端末で /etc/modprobe.d/blacklist.conf を編集します。編集内容は最後の行に blacklist snd_hdmi_lpe_audio を追加するだけです。出来たら保存します。

次にモジュールをインストールします。

まず、aptでgitをインストールします。次に以下のリポジトリをクローンします。

plbossart/UCM
UCM files for Intel platforms. Contribute to plbossart/UCM development by creating an account on GitHub.

クローンできたら、UCMフォルダー内に移動して次のコマンドを実行します。

sudo cp -rf bytcr-rt5640 /usr/share/alsa/ucm

これでサウンドが使えるようになります。同時に音量ボタンも反応するようになります。

ただ、最初に指定されているデバイスがなぜかモノラル専用なので設定からサウンドデバイスを切り替えるといいです。ヘッドホン出力を使う場合もここで手動で切り替える必要があります。

次にBluetoothの設定を行います。現状のカーネル(おそらく4.15)だとアダプターすら認識されていないのでカーネルをガッツリ上げます。

まず、ukuuというカーネル更新用のツールをインストールします。

sudo apt-add-repository -y ppa:teejee2008/ppa
sudo apt install ukuu

インストールが完了するとアプリケーション一覧に登録されているので起動します。

更新が行われたあと、カーネルの一覧が出てきます。その前にSettingsからNotificationを全て無効にしておきましょう。結構ウザいです。

一覧から最新のものをインストールします。この記事を書いているときだと4.19.7が最新になっています。選択してInstallを押すと開始します。認証プロンプトが出てきますが、タッチパネル用のキーボードが出てこないのでキーボードが必須です。

インストールが出来たらCloseして再起動します。起動しなくなったときの対処法に関するウィンドウが出ますが閉じて大丈夫です。

再起動できて、ログインすると右上のメニューからBluetoothが見えるようになっています。ただ、このままだとデバイスを何も検出出来ません。

次に必要なファームウェアを入れます。

Asus-T100/firmware
proprietary firmware needed on T100TA / T100TAF. Contribute to Asus-T100/firmware development by creating an account on GitHub.

ここから brcm/BCM43341B0.hcd をダウンロードします。ダウンロード出来たら、端末から以下のコマンドを実行します。

sudo cp BCM43341B0.hcd /lib/firmware/brcm/

これでもう一度再起動するとデバイスを検出出来るようになります。多分このファームウェアを入れる作業もカーネル更新後の再起動をする前にやっても問題ないと思います。

ただし、これでキーボードドックを繋いでも入力出来ません。接続までは問題なく動くのですが、入力が全く出来ません。どうもhid-asusなるものが邪魔をしているようです。これに関してはもうカーネルにパッチを当ててもらうしかないかと…

torvalds/linux
Linux kernel source tree. Contribute to torvalds/linux development by creating an account on GitHub.

とりあえずデバイス系の設定は終わりです。

使い勝手向上

ただ、このままだと使い勝手が非常に悪いので変えていきます。

まず、オンスクリーンキーボードの調子が悪いです。出たり出なかったりします。ということでOnboardを使います。

aptでonboard gnome-shell-extension-onboard gnome-tweaksの3つをインストールします。インストール後に再起動してTweaksからOnboardの拡張機能を有効化します。するとOnboardが使えるようになるので、使い勝手が向上します。設定は適当に変えましょう。特に|が入力出来ないという悲しい現状があるので、スニペットに登録しておくといいです。

ただ、Onboardを入れても認証プロンプトで入力が出来ないのでなんとも言えない感じになります。キーボードドックが使えるならこんな作業いらないのですが…

次に長押しで右クリックが出来るようにします。

設定を開いて、ユニバーサルアクセスからクリック支援→副ボタンのクリックの代替をオンにしておきます。これで長押しで右クリック出来るようになります。

最後にブラウザをChromiumにします。Firefoxだとタッチによるスクロールが出来ません。Chrome系を入れましょう。

問題点の詳細

さて、使っていると分かるのですがたまにタッチが効かなくなります。この状態になるとなんとマウスも使えなくなります。

解決方法がキーボードを繋いでWinキーを押し、アクティビティを開くという操作をすると治ります。謎ですね。Gnomeのバグじゃないのか????
もしくは電源ボタンをサスペンドにしておいて、サスペンド状態で少し放置すると治ったりします。ただ、サスペンド自体が若干不安的な気がするので、やめておいたほうがいいかもね。

ちなみにGnome以外のデスクトップ環境はタッチへの対応がクソなのでおすすめしません。

あと、ログインしてから少し経った後にログアウトすると画面が消えます。操作不能になります。もう分からん。操作不能になったら電源長押しで強制的に終了しましょう。

参考サイト

今回の作業で参考にしたサイトです。疲れました。

Ubuntu 18.04 LTSが起動しない?Waylandを無効にすれば起動するかも! | Linux Fan
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Ubuntuのベースバージョンを変えずにLinuxカーネルをアップグレードする方法 |
カーネルバージョン4.4ではディスプレイ周りの不具合が多かったため、カーネルバージョンを4.8までアップグレードした。

 

いやー、こういう作業は楽しいですけどドツボにはまると本当に抜け出せません。今回はわりかしデバイス系がきちんと動いてくれたので嬉しいです。

まあ、活用するかどうかは微妙ですけど…

ちなみに18.10にするとGnome君がもっとクソになるのでやめておきましょう!悪化するだけです!

投稿者: 赤西 真論

アイマスに人生を変えられ、コードを書くのが嫌いになった大学生

2 Replies to “T90chiにUbuntuを導入する”

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